最近こんな記事を目にしました。
「『オルカン』『S&P500』だけでは暴落リスクが大きすぎる……お金のプロが『今こそ買いたい』という第3の選択肢」
https://president.jp/articles/-/104204
その“第3の選択肢”として紹介されていたのが「金(ゴールド)」の保有です。
記事によると、株式と金を組み合わせたポートフォリオは、下落時に強く、かつ成長性もあるとのこと。投資信託型であれば少額から始められ、コストも抑えられるといいます。
ただ、読んでいて素朴な疑問が浮かびました。
「オルカンとS&P500の次が“金”なの? “債券”ではないの?」
今回はこの疑問について調べたこと、私なりの答えを紹介していきます。
債券と金の役割の違い
債券(Bond)は、株価が下落する局面で価格が上がることが多い資産です。
景気悪化→金利低下→債券価格上昇、という流れが典型的。さらに定期的な利息収入(クーポン)が得られるため、長期運用では安定感が高いのが特徴です。
最近は金利上昇で債券利回りも改善しており、年3〜5%程度のリターンが期待できる環境になっています。
一方、ゴールド(Gold)は利息も配当も生みません。
その代わり、“有事の資産”として機能します。
インフレが急激に進む局面や、金融システム不安が高まる時にこそ、価値を発揮します。
実際、近年は「株と債券が同時に下がるリスク(相関上昇)」が指摘されており、金を加えることでリスク分散効果を補う動きが世界的に広がっています。
歴史的なリターンで見る3資産の立ち位置
世界的な調査(MSCI・Credit Suisse Global Investment Returns Yearbookなど)では、過去120年の実質年平均リターンは以下の通り。
- 株式:5〜7%
- 債券:1〜2%
- 金:0〜1%
つまり、金は長期で見ると“守りの資産”ではあるが、成長資産ではないということ。
これを踏まえると、長期投資では「金に頼りすぎない」姿勢が現実的です。
今後の方針と自分のスタンス
私自身の現在の資産は「現金+株式」のみ。
ただ、守りの資産がいるかというと、そうではないかなと思ってます。
というのもリストラが少ない日本企業で共働き、
支出よりも収入が多いので、守りは十分、攻めの姿勢を保ち続けることが大切です。
そのため、しばらくは今のまま「現金+株式」を中心に運用を続ける予定です。
むしろ「金が注目され始めたときは、すでに買い時ではない」と感じています。
メディアが話題にする頃は、往々にして相場の“熱気がピーク”だからです。
FIRE後の資産設計をどうするか
将来的にFIRE(経済的自立・早期リタイア)を見据えるなら、
現役時代のように「収入でリスクを吸収」できなくなります。
そのときは、債券を増やして下落リスクを緩和する方向にシフトするつもりです
さらに、株式と債券の両方が割高だと感じた局面では、
金を“非常時の保険”として少し加えるのが良いかもしれません。
- 株式:シラーPERやバフェット指数で割高・割安を判断
- 債券:割高・割安判断の仕方は?今後勉強していきます!
こうして、経済の状況に合わせて資産配分を柔軟に変えていけるようにしたいと思います。
結論:リターンを狙うなら、やはり株が中心
長期で資産を増やす目的なら、結局のところ株式が最も合理的です。
金や債券は「守り」を意識する局面で活用する資産。
安定収入があるうちは株式一択で問題なく、
FIRE後に“生活を守る仕組み”として債券や金を取り入れる──。
それが、私なりの「攻めと守りのバランス」です。

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